ウルトラウォーキング

今回は前回の『ジョギング』に続き、私寅八が経験して良かったと思える事シリーズの2回目のつもりですが、今回は素直に良かった(オススメ出来る)とは言えないかもしれません(笑)が、知らない方は「へぇ~、そんなのあるんだ~」くらいに気軽に読んでみてくださいませ。

 

先ず、皆さんは今までの人生の中で、どれくらいの距離または時間を一度に歩き続けた事がありますか?

距離であれば、30Kmくらい?時間だと5時間くらい?でしょうか?

私も、二年前にとあるウォーキング大会に出るまではそんなもんだったと思います。

というか、ウォーキング大会自体参加した経験が無かった私が何故出ようと思ったのかというと、それは正に今までに歩いた事(経験した事)がない距離だったからでした。

 

その距離は、何と100km!それを朝から夜中もぶっ通しで歩くという(食事もトイレも途中のコンビニなどを利用して行う)、正にぶっ飛びのウォーキング大会で、後に100km以上のウォーキング大会の事を『ウルトラウォーキング』と呼ぶ事を知りました。

f:id:torahachikun:20210302235346p:plain

私が、そのウルトラウォーキングの大会に出会ったのは、社内報に投稿されたコラムで目にした時でした。

そのコラムには、初めて100kmウォーキング大会に参加して、惜しくも60km地点でリタイヤしてしまった体験と来年の同大会にリベンジを誓うという内容のもので、そのコラムを読んだ時の私の感想は単純に「面白そうだな」でした。

 

ですが、長い距離を歩く経験は殆どありませんでしたので、約一年後の大会に向けて何はともあれ歩く練習を始めてみました。

そして、まず気付いた事。走るのに比べたら楽だと思っていたけど、先ずは足が長い距離を歩ける状態に鍛えられてない為、歩いた後の筋肉疲労や足裏のマメなどが出来てしまい、ダメージが半端ないという事でした。

最初は、30km約6時間くらいで足が悲鳴をあげましたが、休みの日を中心に歩きこみを続け、日中の間(約8~9時間程度)歩き続けられる様になりました。

 

あと、社内報のコラムの中にも書いてあったのですが、長距離のウォーキングには足を保護するために軽いランニングシューズではなく、厚底でしっかりしたウォーキング用の靴が良いとの事だったので、靴もウォーキング用の物を準備して特に長い距離を歩く時は必ず履くようにしていましたが、専用の物を身に付けると自然に気合が入ってくるから不思議なんですよ。

 

多分ここまで読まれた皆さんは、ただ歩くだけってつまらなそう。って思われてると思いますが、やってみるとそうでもありません。

勿論、いつも同じコースであればマンネリになってしまうかもしれませんが、コースを自分で色々考えたりすれば、知っている場所でも歩きのスピードでみる景色は車ばかり乗っている自分にとっては、意外と新鮮で新しい発見も結構あって楽しいです。

なので、トレーニングというよりは、散策という感じで気になった場所にはふらっと立ち寄り、寄り道する事もしばしば。気が付くと帰り暗くなってしまったってこともありましたねw

 

そして、ウォーキングトレーニングを始めてから約半年が経った頃、いよいよ大会へのエントリーが開始され、目標にしていた大会への参加も正式に決まりました。

ただ、エントリーが決まって間もなく梅雨入りし、天候の為に長い距離を歩く頻度も減り気味になったと思ったら、梅雨明け後は真夏の炎天下。更にトレーニングにとっては厳しい季節が待っていました。

 

そんな中自分が考えて行ったのが、夜間ぶっ通しウォーキングでした。

真夏の日中は、炎天下で長時間の運動はかなり厳しいですし、いつも昼間に歩いていて本番に必ず体験する夜中のウォーキングも経験しておきたい(暗闇の中をライトなどを使用)というのがその理由だったのですが、どうせやるなら本番の距離の丁度半分の距離(50km)を経験しておけば、100kmという距離も何となくイメージが出来るのではないかと考えやってみる事に。

 

結果から言うと最初のチャレンジは惜しくも残り7kmくらいでリタイア。

原因は足の負傷(捻挫)と汗による股ズレ発生で、歩けなくなったことでした。

ただ、結果的にはこの時の失敗の経験がかなり本番に役立つことに・・・

先ず、足の捻挫の原因ですが、意外と歩道といっても少し傾斜している所が多く、長い距離同じ様な傾斜の場所を歩いていると一方の足の足首などに負担がかかってしまうので、なるべく平らな場所を選んで歩くと良いという事に気付きました。

 

また、股ズレやマメ対策としての足のケアも定期的に途中途中で行っていく必要があり、その為の準備(薬等)もいることも判ったことが大きかった。

 

そんなこんなで、本番の二週間前に再度50kmの夜間ウォーキングにリベンジして、なんとかクリア。

その後本番に臨みましたが、50kmを経験して感じたのは本番の100km完歩への手ごたえを感じたと言うよりは、これでまだ半分の距離(その倍の距離を歩かなければならない)という、不安の方が大きくなってしまったと言うのがその時の本音でした。

 

本番は一人きりのチャレンジで、唯一途中の休憩ポイントで家族や友人とLINEにて連絡を取り合うのがせめてもの励みでした。

本番のコースは一度も歩いた事が無いですし、未知の距離という事で、本当に途中の70km地点(夜中の3時)くらいで一度心が折れかかり、足が前に出ない状態になってしまいましたが、少し長めの休憩を挟みながら歩き続け、何とか27時間をかけて完歩する事が出来ました。

もう、本当に運動(競技)というよりは、修行じみているというのが、歩き終えた後の素直な感想w

完歩後、ゴールの知らせをLINEでした際に、もらった友人からのメッセージに思わず涙が出てしまうくらいのキツい大会ではあったものの、なかなか普段の生活では体験出来ない物をトレーニングを含め一年がかりで準備し、目標をクリアするという達成感を味わうと言う意味ではやってみる価値は充分あるかと思います。

(ちなみに昨年はコロナの影響で大会は中止されてしまいました)

 

社内報のコラムを読んだ後の私のように「面白そうだな」と感じた方はいましたでしょうか?

【寅八のつぶやき】

経験したことのない物にチャレンジしてみよう!

たとえ目標達成ならずとも、何か必ず得るもの(努力した事実は無くならない)がある。